第6回 洋ランの集い「病害虫対策と冬の管理」

10月19日(日)1時〜3時 らぶりぃにて開催

テーマは「病害虫対策と冬の管理」でした。
参加者は7名でベテランの方(茨城県つくばからいらした方)を交えていろいろなことが勉強できました。

  • 病害虫対策
    外に出していたものを中に取り込むときに葉裏をシャワーで洗い流すと葉ダニは落ちる。
    カイガラムシやダニにはスプラサイト・カルホスなどを交互に使うと効果がある。
    できるだけ薬品は使わないように手で取るほうが良い。歯ブラシは葉を傷つけるので綿棒やガーゼやティッシュなどの柔らかいもので優しくなでるように取ると良い。
  • ウイルス対策
    ウイルスは治らないが捨てるのはかわいそうなのでウイルスが出た株は隔離すると良い。
    水やりや器具によって感染する場合がある。
  • 冬の管理
    暖房や温度のことばかりでなく、日照や水やりも気をつけること。午前中に陽をたくさん当てる。
    休眠させて水をやらないものと水やりするものと霧吹き程度のもと置き場を考えて分けて置く。

持ち寄り株について質問・疑問点

  • 新芽と新根が上へ上へと伸びてしまう。どうしたらよいでしょうか?
    ① 株分けしてバックバルブと新しいバルブにする。そのとき新根に触れたり傷めたりすると生長がとまってしまうので新根を傷つけないように注意する。できれば生長前に株分けすると良い。
    ② 株分けしないでそのまま生長させる。その場合は新根を傷つけないように少し水苔でふんわりとつつんでそっと鉢の中へ沈めるか水苔を盛り上げる。
  • 鉢に沿って丸く円を描くように伸びてくれると良いのですが新芽と新根が前へ前へと伸びてしまう。どうしたらよいでしょうか?
    ① 長方形の素焼鉢があるとよいのですがどこにもないのでヘゴにつけるか木片につけて少し水苔で覆う。
    そのとき新根に触れたり傷めたりすると生長がとまってしまうので新根を傷つけないように注意する。
    ② 一回り大きな素焼鉢に現在の鉢ごと入れて新根を傷めないように隙間に水苔を入れる。
    ※ 株分けや鉢増しを嫌う株もあるのでよく観察していてなるべく新芽か新根が出たらすぐ判断すると良い。
    ※ 全ての植物に言えることは生長開始と同時に根を伸ばしてあげることが大切です。
  • コンポスト(植え込み材料)はどのようなものが良いか?
    水苔・バーク・木の皮・ヤシの繊維(ベラボン)・ミックスバーク・生竹の繊維・バークペレット(最上オーキッドガーデンで販売)・ランの土(ホームセンターで販売)・バイオバーク(木の繊維を発酵させてできている新商品、根岸洋ラン園で販売)などいろいろな種類、質、用途があります。

コンポストは何を使ってもよいが自分の環境や植え方や水やり方法によって選んで使うとよい。
単体でなく混ぜて使うことも考えられます。
いろいろ試してみて自分の育て方とランの株に合った材料を使うことが大切です。

クスバートソニーの変化

真ん中の葉は日当たりの良いところに置いていたときに色が濃く、形も丸くて小さい、葉の表面がザラザラして凹凸がありました。環境が変わってあまり日が当たらないところに置くと新しい葉が出たとき色も薄くて形も細長く大きくなり表面が平らになってしまいました。育つ環境によってこんなにも違いが出るということがよくわかります。植物は歩けないのでその場所の環境に合うように適応能力が優れていて自分の姿形を変えて生きていくことができるのです。いろいろな植物のなかには適応能力のないものもありますが、特にランは環境適応能力に優れていると思います。

次回のお知らせ

次回は11月16日(日) 1時〜3時 らぶりぃにて テーマは「マスデバリアについて」の予定です。